「法則のトリセツ」の法則よりもビビッドな言葉


知っているようで知らない 法則のトリセツ知っているようで知らない 法則のトリセツ

水野 俊哉
徳間書店(2009-02-26)

パレートの法則」「ブルーオーシャン戦略」「フェルミ推定」など最近良く聞く、法則・フレームワークマーケティング戦略などをまとめた本である。なんてことは、ここのような末端の書評ページを見ている貴兄になら説明は不要でしょう。

なので、本全体の感想はちょろっと。
「法則を集めて書いているうちに成功本みたいな要素も入れたくなっちゃって、後半には法則関係なくなっちゃった」という感じ。しかし、すでに他の本でそれぞれの法則について知識を深めた人には、まとめ本としては大事なところが抽出されていてすばらしいです。法則を知らない人には、法則カタログとして見て、後で詳しく別の本で興味の出た法則の本質を知る、なんて使い方がお薦めですな。まぁ、私は後者ですが…。

さて、本題。
この本で衝撃的な言葉に出会えたので紹介。しかも、「法則」と全く関係ない。数々の研究者が生み出した偉大な法則たちを差し置いての紹介だ。

明日できることは今日やらないという「マニーニャの法則」の章内の一文。

 やるべきことをやらない理由として、頭の中が「Vシネ状態」になっている可能性もある。


「Vシネ状態」!

こんな言葉聞いたこともないし、ググってもでてこないし。私の頭の中を、鋭くシニカルな表現で見透かされてしまったので痺れる。

なので勝手に言葉を定義すると、

Vシネ状態 [ブイシネジョウタイ]
 ヤクザ・お色気・ギャンブルの三大要素で構成されたVシネマのように、頭の中がエロと金などの欲望で埋め尽くされた煩悩むき出しの状態。

あなたも、ものごとが続けられない三日坊主だったり、勉強をした方が自分のためなのに情報への欲望に勝てずインターネットをしたりしてしまうなら、「Vシネ状態」なのかもしれません。